私は工場で運転員として働いています。
プラントオペレーターと言ったりしますね!
工場といっても色々ありますが、石油とかの製油所や化学工場で働いている夜勤とかある人です。
(二交替、三交替)
どういう仕事か知らない人からすると
頭より体力を使う仕事?
肉体労働?
とか言われたりしますが、意外と頭も使うのがこの仕事。
大量の危険物や毒劇物、高圧ガスを取扱ったりするため関係法規も多く、それ故に取らなければならない資格も実は大量にあるのです!
この記事ではプラントオペレーターとして働いている私が
- 工場勤務なら必須であろう資格
- 配属先によっては必要な資格
を紹介します!
※発電関係や鉄関係はあまり詳しくないです!
プラントオペレーターに必須な資格
とりあえずプラントオペレーターならどこの工場でも必ず必要!といわれる資格から紹介。
持っていると給料が上がる!評価される!ということは特になく、工場では持っていないと
ヤバい
いつまでも上司に資格のプレッシャーをかけられる
ぐらいの感覚です。
危険物乙種4類
化学工場なら1年目で絶対取らされるのがこの資格!
危険物の乙4です!
どこの工場でも引火性液体は取り扱うのでだいたい必須となります。
乙4を持っていないといつまでも人数として数えられなかったりする工場もあるようですよ!(定員になれない)
ですから優先度はかなり高めです。
難易度は高くはない資格ですが、細かい暗記もあり勉強してないと普通に落ちます。
もしこの記事を見ている人が就職する前であれば、働く前に取得したほうが絶対に気が楽です!
- 働きながら勉強するのは大変
- 試験の日は仕事を休む必要あり
- 休んでまで試験を受けて、もし落ちた時に上司に報告するのが気まずい
・・・乙4だけは早めに取っちゃいたいですね!
必須だけど講習にいけば取れる系の資格
- 酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者
- 有機溶剤作業主任者
- 特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者
- 第一種圧力容器取扱作業主任者(経験年数必要)
これらは講習に行けば取得することができる資格です。
2~3日座学を受けて最終日に簡単な試験!という感じで、しかも試験に出るところは講師が教えてくれます!
ですから落ちる人はほぼいません。
ただし!
講師の話を全く聞いていなかったりすると落ちてしまう場合もあるようなので気を付けましょう!
しかも落ちたらまた講習からやり直しなのでまた会社を留守にしなければならないのが気まずいところ。
落ちた時の気まずさは乙4の比にならないと思われます!
会社や配属先によっては必須な資格
お次は会社や配属先によっては必須になる資格たちです。
取り扱ってる化学品や製造している製品によって必須となる資格は変わってきます。
もし必須でなくともこの後紹介する高圧ガスは持っていると色々有利なので、自主的に勉強してもいいかもしれませんね!
フォークリフト運転技能
重い物をよく運ぶような工場ではフォークリフトを使う場合があります。
資格というよりは講習修了証ですが、コンプライアンスが厳しいこの時代、講習を修了していないと工場敷地内とはいえ運転することはできません。
フォークリフトの資格を取るには専門の教習所で講習+学科試験+実技試験を受ける必要があります。
学科は簡単なのですが、実技試験は少しだけドキドキするので注意!
こんな感じの試験をします↓
試験を受ける前は会社の人に「あんなん落ちる人いないから安心して行ってこい」みたいなこと言われるのですが、
みんなが受かる試験って逆にプレッシャーですよね…!
しかも実技試験は「このミスをしたら一発アウト!」とか普通にあるので、真剣に挑みましょう。
教官の言うことを聞いてればまず大丈夫です!
クレーン運転技能、玉掛け技能
クレーン運転技能と玉掛けはセットでだいたい取ります。
- クレーン運転技能…荷物を持ち上げて移動させる機械を扱うための資格。
- 玉掛け…クレーンで吊る荷をセッティングして、クレーン運転手に指示を出すための資格。
玉掛けなんて資格の名称じゃ何してるのかイメージしにくいですが、下の写真のような人です。↓
だいたい無線機でクレーンの運転手と連携を取って作業しています。
ただし、プラントオペレーターで大きなクレーン車を運転したり、大きな配管の重心を見極めてワイヤーを掛けたり…ということはまずないです。(私の知る限りは)
プラントオペレーターでこの資格が必要になるのはせいぜいホイストでフレコンバッグとかを上げ下げするような作業がある工場ではないでしょうか。
こういうやつ(フレコン)を
こういうやつ(ホイスト)で
リモコンを使って操ります。
講習で習うような技術はあまり現場では使ったことはありません…
ただし、大規模な工事(定期修繕)などでは施工者の方がクレーン車運転や玉掛けをガンガンやるのですが、そのような時に
どのような状態が不安全なのかを把握して工事の立ち合いができるようになるので、
自分たちがクレーン運転・玉掛作業をしなくとも取ってて良かったなと思う資格です。
2級ボイラー技士
プラントでは熱源として蒸気をよく使うのですが、その蒸気を発生させる機器を持っていたりすると必要になるのがボイラー技士です。
工場で使う蒸気を作るのがメインだったりする課だったり(動力課といったりします)
製品を作る過程で発生する熱を利用して、蒸気を作る排熱ボイラーがある課とかが対象になります。
難易度でいうと乙4ぐらいではないでしょうか!
ただし、乙4のように全科目60%以上の正答率が合格条件というのに比べて
ボイラーは
科目ごとの正答率が40%以上、合計点が60%以上
というのが嬉しいポイント!
一科目ぐらい40%でも他の科目で挽回が可能です。
ですから案外乙4よりも取得しやすいかもしれないですね!
受験資格は特にないのですが、免状をもらうとなると実務経験だったりボイラー協会の講習を受けなければならないのが少し面倒なところです。
ちなみに2級ボイラーに合格したら、速攻で1級ボイラーを受験するのがオススメです。
そんなに難易度が上がるわけではないので記憶が新しいうちに合格しちゃいましょう!
高圧ガス製造保安責任者 乙種機械・化学
高圧ガスを取扱う課では必須となる資格です。
高圧ガスは乙4や2級ボイラー技士より
- 難しい!
- 難しいのに年に1度しか試験がない!
ので非常に厄介な資格です。
講習を受けて検定試験に合格すれば本試験の時に3科目中2科目が免除になる制度もありますが、その検定試験も普通に難しいので心してかかる必要があります。
機械と化学がありますが、課によって指定されていない限りどちらを取得してもいいはずなので、過去問を見てとっつきやすそうなほうを選ぶのが吉!
私は機械・化学どちらも持っているのですが、プラントオペレーターであれば機械のほうがなじみのある問題が出ると感じますね!
高圧ガスが受からないがために直のリーダーになれず、上司にプレッシャーをかけられ続けている人を何人も見てきたので若いうちに取っちゃったほうが気が楽です。
(世の中には直のリーダーになりたくないがために落ち続けてる人もいたりするらしいですよ…私は見たことないですが…)
必須資格はさっさと取ったほうがいいです
というわけここまでで紹介した資格はプラントオペレーターであれば持っていて当たり前ぐらいのものです。
持っていて当たり前といいつつ難しいものも紛れ込んでいますが…
正直、私の会社でも他会社の話を聞いてみても持っていて給料が上がる!仕事で役に立った!ということがほぼなく、
それ故に「俺は資格なんて取らない」という人もいます。
しかし、私としては高度な資格はいいとしてもこの記事で紹介した資格ぐらいはさっさと取得したほうがいいと考えています。
どこの化学工場でも必須な資格があれば
- 転職したくなった
- 働いている課が潰れて異動になった
- 仕事を辞めて地元に帰る
こういったときに資格を持っていない人よりは確実に有利になります。
特に課が潰れた場合、異動先を探すのですが必須の資格を持っていないとなかなか受け入れ先が見つからなかったりするそうですよ…
資格さえあれば上司からのプレッシャーやどんどん資格を取る後輩からのプレッシャーからも解放されます。
そんなにせかされていないうちにさっさと資格を取ってしまって、未来の自分を楽にさせてあげましょうっ!