高圧ガス乙種化学で厄介な科目といえばやはり学識。
とりあえず過去問から解いてみようとして1問目でつまづいてないでしょうか?
こんな問題です!
- 次の等式のうち正しい物はどれか?
イ .1Pa・m2=1m・kg・s-1
ロ .1N・m=1m・kg・s-2
ハ .1Pa・m3=1m2・kg・s-2
二 .1W=1m2・kg・s-1 -
ハ
そして解説を見てもアッサリしすぎててさっぱりわからない!
この記事はこの問題を見て「もう勉強やーめたっ」ってなる寸前の人に、解き方を紹介したいと思います!
高圧ガス乙種化学の1問目に出がち!組立単位→基本単位にする問題
まずこの問題は組立単位を基本単位に変換する、という内容です。
でも、そもそも組立単位・基本単位ってなんやねん!って話ですよね。
わかりますその気持ち。
基本単位とは
- 時間 s
- 長さ m
- 質量 kg
- 熱力学温度 K
- 物質量 mol
よくみかけるこいつらですね!
そして組立単位とは
- 力 N
- 圧力 Pa
- エネルギー J
- 仕事率 W
こいつらです。
それではなんで組立単位というのでしょうか?
基本単位と何が違うん?
組単位とは?
組立単位とは基本単位を組み合わせて作った単位です。
例えば力の単位であるニュートン(N)ですが、これは1kgの物体に1m/s2の加速度を生じさせる力です。
ですから
・力(質量×加速度)
1kg × 1m/s2 = 1kg・m/s2 = 1N
こうなります。
1Nはkg、m、sを組み合わせている単位だということがわかりますね!
他の組立単位についても書きにまとめます。
このまとめはかなり重要なので丸暗記してください!
・力(質量×加速度)
1kg × 1m/s2 = 1kg・m/s2 = 1N
・圧力(力/面積)
1N/m2 = 1Pa
・エネルギー(力×距離)
1N×1m = 1N・m = 1J
・仕事率(エネルギー/時間)
1J/1s = 1J/s = 1W
これを覚えておけば高圧ガス乙種化学の1問目に対応できますよ!
組立単位が厄介なのは色んな表記ができるところ
というわけで高圧ガス乙種化学の1問目を解くには組立単位を片っ端から基本単位に変換してしまえばいいのですが、
厄介なのが組立単位は色んな表記ができてしまうところ。
例えばPaであれば
Pa
=N/m2
=N・m-2
=kg・m・s-2・m-2
=kg・m-1・s-2
あ~うっとうしい~!
ただしこれをすべて覚える必要はありません。
指数(○2←この小っちゃい2があるやつ)の基本を押さえておけば、暗記せずとも対応可能です。
1/○2は○-2になる
例えば
N/m2であればN・m-2になります。
は?って感じの方もいると思いますがこうなるのです。
試しに
N=1
m=10
で考えてみましょう
N/m2
↓
1/102
↓
1÷(10×10)
↓
1÷100
↓
0.01
N・m-2
↓
1×10-2
↓
1×(1/102)
↓
1×1/100
↓
0.01
どちらも同じ答え0.01になりましたね!
ですから N/m2はN・m-2 と一緒なのです。
同じ単位の掛け算は指数を足す
同じ単位の掛け算は指数は足せばいいです。
例えば
Pa
↓
kg・m・s-2・m-2
↓
kg・m-1・s-2
mがまとまりました!
こんな感じでスッキリまとめることができます!
あとは組立単位から基本単位の変換に慣れるだけ
ここまでくればあとは過去問で問題に慣れるだけです!
最初の方にも出てきたこの表↓を使って全ての組立単位をkg、m、sにまでバラバラにします。
・力(質量×加速度)
1kg × 1m/s2 = 1kg・m/s2 = 1N
・圧力(力/面積)
1N/m2 = 1Pa
・エネルギー(力×距離)
1N×1m = 1N・m = 1J
・仕事率(エネルギー/時間)
1J/1s = 1J/s = 1W
あとは問題を見てどれが正しいか判断するだけ!
最初こそ慣れが必要ですが、少し勉強すれば確実に取れる1問になります!
これで高圧ガス乙種化学の1問目に出がちな単位変換を攻略!
ここでこの記事の冒頭の問題を見てみましょう。
- 次の等式のうち正しい物はどれか?
イ .1Pa・m2=1m・kg・s-1
ロ .1N・m=1m・kg・s-2
ハ .1Pa・m3=1m2・kg・s-2
二 .1W=1m2・kg・s-1 -
ハ
なんだか解ける気がしませんか?
高圧ガスはしっかり勉強しても初見のような問題が出るもの。
ですからある程度出ると決まっている問題で点数を落とさないことが重要です。
この問題はしっかり押さえて1問目から勢いをつけましょう!
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 久々に過去問を見てみたのですが、乙種化学であれば学識の1問目は検定も国家試験も単位変換で変わりません。 […]